【1−9】 未知の世界へ   発想を変えてみる


調べた物件数は数百件? 千件以上?
ネットではいくらでも検索されてくる。
正確な数字まではわからないがとにかくたくさん調べていた。
その中で実際に候補となり現地まで足を運んだのが数十件。

しかし不動産屋に話を聞いてみようかと思えるものはほとんど無かった。
悪くはないけど、何か魅力的に見えず心が躍る感じもない。

早くも、少し行き詰まってしまった。
このままでは先が見えないので何か発想を変えなくては…。



そんな時、「住宅展示場」という言葉が頭をよぎった。
意識の中には全く無かったはずだが何を思ったのかそれが出てきた。
他に手もないので、とりあえず覗いてみようかということになった。

住宅展示場とはどんな所なのか?

ゾウでおなじみの家  ※普段はゾウの形してます

この家はあったかいのが特徴とか

プラン作りは無料らしい…

それまでそこは自分とは全く縁の無い場所だと思っていた。
実際にどんな所なのかもほとんど知らなかった。
注文住宅建築のために存在していることぐらいはもちろん知っていたが
そもそも家探しのきっかけである立ち退き期限を考えると
のんびり家の形から考えながら作るという選択肢があるはずも無い。
当然予算的にも想定の範囲内に収まりはしないだろうと。

しかし、一生に一度あるかないかの買い物となる訳だし、
視野を広げ可能な限りの情報を集めた上で決めることが
後悔を少しでも減らすことに繋がると思い、とにかく行ってみることに。
注文住宅ありきではなく、純粋にいろいろなものを見て、話を聞いて、
それでやはり建売が自分の考えに合うのであればそれでいい。

そんなことを考えながら、展示場という未知の世界へ足を踏み入れた。
この先怒濤の日々がやって来ることなど何も知らずに…。



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