岩手山を歩いた翌日は同じく岩手の名山、早池峰山へ。
前日までの景色を楽しみながらのトレッキングとは一転して、
こちらはハヤチネウスユキソウを始めとした高山植物を見るのが目的です。
特に見たいのがミヤマアケボノソウ。これをぜひ見たい。

出発時の空模様は曇り。
しかし午後からの降水確率は５０％となっていた。
この山は滑りやすい岩場が多いので、
できれば降らないで欲しいのだが…。

樹林帯を抜けてしばらくすると空が明るくなってきた。
どうやら雲を抜けたようだ。
その頃には高山植物の種類と数が随分多くなっていた。
それらをゆっくり見ながら登れるので疲れも感じない。

見事な花たちに表情が緩む。
特にこの付近はナデシコの群落が見事だった。
ハクサンシャジンやウスユキソウの数も多い。

大小の岩や石が散りばめられていて、
いかにも高山らしくなってきた。
歩き始めて１時間もしないうちにこれだけの景色と
高山植物が見られる山を近くに持つ岩手の人が羨ましい。

この辺りまで来ると完全に雲の上。
しばらく見え隠れしていた薬師岳の頂も
はっきり望めるようになってきた。

いよいよハシゴのある岩場に取り付いた。

高所が苦手の人にとっては辛いでしょうが、
慎重に登ればそれほど危険ではありません。

ハシゴが岩に近すぎて爪先しか引っかからない段もあったが
特に問題なく通過。
登りで利用したので恐怖感もあまり感じない。

それより蛇紋岩の方が恐ろしい。
乾いていてあれだけ滑るのは反則。

難所のハシゴを過ぎると程なくして稜線に出た。
ここから山頂まではほとんど平坦な道となる。
気分的にもホッと一息。

歩き始めて３時間ほどで山頂に到着。

花の写真を撮りながらの登りだったせいかあまり疲れも無いが
眺望が素晴らしく気温と風もちょうど過ごしやすい状況だったので
昼食をとりつつ、ここで大休止とする。

山頂部で楽しみにしていたミヤマアケボノソウを見ることができた。
ヒトデの形がとても綺麗。

昼食と昼寝を終え２時間近くが経ったところで
そろそろ下り始めるとする。

ところで、ここ早池峰山は自然環境を守るため、
携帯トイレの普及を目指した活動がおこなわれています。
私も初めて使ってみました。

河原の坊への下りは登りに使った小田越のルートより傾斜がきつい。
また所々石が浮いている箇所もあるので慎重に下る。

地質のせいか植物も少し違うように思う。
このルートも花を楽しみながら歩けそうだ。

傾斜が緩くなってくると背の高い樹木も見られるようになり
花の種類もガラッと変わってきた。
トリカブトやアザミ、クガイソウ、センジュガンピ、ギボウシなど、
登りのルートではあまり見かけなかった花たちが多く見られた。

ダケカンバなど背の高い木が多くなるにつれ、
気温も高くなってきた。

近くに沢が流れ、これを何度か渡るようになると
花を愛でる山旅もそろそろ終わりが近い。

出発して８時間、１４：３０に河原の坊に到着。

膝の心配もありゆっくり下ったので
所要時間は標準タイムより長めの約３時間。

結局心配していた雨にも全く降られず
気温や風、日照もベストコンディションの山歩きでした。

高山植物の宝庫、花の名山として名高い山だけに
もちろん期待はしてきたけれど
予想以上の種類と数の多さに大満足。

カニコウモリ、キンロバイ、クルマユリ、ミヤマハンショウヅル、
イブキジャコウソウ、ミネウスユキソウ、サマニヨモギ、ホタルサイコ、
ハヤチネウスユキソウ、ナンブトラノオ、タカネナデシコ、チシマフウロ、
ハクサンシャジン、ホソバツメクサ、ナンブトウウチソウ、ミヤマアキノキリンソウ、
チングルマ（果穂）、タカネアオヤギソウ、マルバシモツケ、ヨツバシオガマ、、、
等々の花が見られました。

ダイモンジソウ、イワベンケイ、ミヤマアケボノソウ、ミヤマアズマギク、
タカネナデシコ、ハクサンシャジン、ハヤチネウスユキソウ、ミネウスユキソウ
ナンブトウウチソウ、ナンブトラノオ、ホソバツメクサ、ナガバキタアザミ
ミヤマアケボノソウ、オオバギボウシ、ミヤマカラマツ、ガンジュアザミ
クガイソウ、ミソガワソウ、トリカブト、タマガワホトトギス、オオカサモチ
センジュガンピ、ソバナ、、、等々の花が見られました。

８月上旬に岩手に来たのはもちろん、
「盛岡さんさ踊り」を見るため。

その前に、
盛岡に来たらこれを食べない訳にはいかない。
今回訪れた店は「俺のじゃじゃ」です。